HE16エラーとは
日立エコキュートのHE16エラーは、ヒートポンプユニット側の循環ポンプ系異常を示すエラーです。
循環ポンプは、ヒートポンプユニットと貯湯タンクの間で水やお湯を循環させるための重要な部品です。エコキュートはヒートポンプユニットで水を加熱し、そのお湯を貯湯タンクへ送ることでお湯を貯めます。この循環が正常に行われないと、ヒートポンプユニットで作った熱をタンクへ送ることができず、沸き上げ運転ができなくなります。
HE16が表示された場合、タンク内に残っているお湯は使用できますが、沸き上げ運転はできない状態になります。
HE16エラーが出たときに使える機能
| 機能 | 使用可否 | 補足 |
|---|---|---|
| 給湯 | 〇 | タンク内にお湯が残っていれば使用できます |
| 湯はり | 〇 | タンク内のお湯を使って湯はりできます |
| 沸き上げ | × | 循環ポンプ系の異常により沸き上げできません |
給湯や湯はりができていても、沸き上げができないためタンクのお湯は減る一方です。気づいたときにはお湯切れになっていたというケースも多いため、早めの対処をおすすめします。
HE16エラーの主な原因
循環ポンプの故障
現場でHE16の原因として多いのが、循環ポンプ自体の故障です。
ポンプが故障している場合、沸き上げ運転中に**通常より大きな音がすることがあります。**運転中にヒートポンプユニットから普段と違う音がしている場合は、循環ポンプの異常が疑われます。
ポンプが正常に動かないとヒートポンプユニットと貯湯タンクの間で水を送ることができず、沸き上げ運転が停止します。この場合は循環ポンプの交換が必要です。
水漏れによる基板の水濡れ
水漏れによって基板が水濡れし、基板がポンプを正常に制御できなくなるケースも多く見られます。この場合、循環ポンプ自体は正常でも基板側の異常としてHE16が表示されます。
基板交換と同時に水漏れ箇所の修理が必要です。水漏れを放置したまま基板だけ交換しても再発する可能性があるため、根本原因の修理が重要です。
配線・コネクタの接触不良
循環ポンプにつながる配線やコネクタの接触不良が原因になることもあります。屋外設置のヒートポンプユニットは雨・湿気・温度変化の影響を受けやすく、経年劣化によって接続部に不具合が出ることがあります。
配管の凍結
冬場や寒冷地では、循環ポンプ自体ではなくポンプ手前の配管や継ぎ手部分が凍結することで循環不良が起きる場合があります。この場合は凍結している箇所をタオルにぬるま湯をかけるなどの方法で溶かすことで改善することがあります。
ただし、凍結が解消してもエラーが再発する場合は、配管や部品に別の異常が起きている可能性があるため専門業者への相談が必要です。
空気混入による循環不良
配管内に空気が入ると循環がうまくいかず、HE16が表示されることがあります。ただし、通常使用している途中で突然空気が混入することはほとんどありません。
エラーが出る直前に渡り配管の工事や水抜き作業などが行われていた場合は、その際に空気が入った可能性があります。心当たりがある場合は業者へ伝えてください。
自分でできる確認ポイント
リモコンのエラー番号を確認する
リモコンに表示されているエラーがHE16かどうかを確認してください。表示内容をメモしておくと業者への相談がスムーズになります。
残湯量と沸き上げ状況を確認する
以下の点を確認しておくと、状況を伝えやすくなります。
- リモコンの残湯表示が減っていないか
- 夜間に沸き上げされているか
- 沸き増し操作をしても動かないか
- 沸き上げ中に普段より大きな音がしていないか
ヒートポンプ配管まわりを確認する
屋外のヒートポンプ配管まわりに、水漏れ・凍結・異常な汚れなどがないか確認してください。特に水漏れがある場合は基板への影響が出ている可能性があるため、業者へ必ず伝えてください。
また、エラーが出る前に渡り配管の工事や水抜き作業があった場合も、業者へ伝えておくとスムーズです。
内部のポンプや配線に関わるエラーのため、カバーを開けたり配線や部品を触ったりするのは避けてください。
電源リセットで直る?
一時的な保護停止や凍結が原因の場合は、凍結解消後に電源リセットでエラーが消えることがあります。ただし循環ポンプの故障や基板の水濡れが原因の場合はリセットしても再発します。
エラー表示が消えても沸き上げが正常にできていなければ根本的な解決にはなりません。リセット後に再びHE16が表示される場合や、残湯量が増えない場合は、専門業者へ点検を依頼してください。
修理になる場合の内容
循環ポンプの交換
循環ポンプ自体が故障している場合は、ポンプ交換が必要です。運転中に大きな音がしていた場合はポンプ故障が疑われます。循環ポンプはヒートポンプユニット内部の部品のため、専門業者が交換作業を行います。
水漏れ修理+基板交換
基板の水濡れが原因の場合は、基板交換と同時に水漏れ箇所の修理が必要です。水熱交換器や配管接続部など、湯漏れが起きている箇所を特定して修理します。水漏れを放置したまま基板だけ交換しても再発する可能性があります。
凍結箇所の解消
配管や継ぎ手の凍結が原因の場合は、凍結箇所を溶かすことで改善することがあります。ただし解消後もエラーが再発する場合は別の原因が考えられるため、専門業者への点検が必要です。
配線・コネクタの修正
配線やコネクタの接触不良が原因の場合は、接続部の確認や修正が必要です。配線が傷んでいる場合は部品交換や補修が必要になることもあります。
年数が経っている場合は買い替えも検討
HE16エラーは循環ポンプ単体の交換で改善する場合もありますが、水漏れによる基板不具合が原因のケースも多く、その場合は基板交換と水漏れ修理が必要になります。
使用年数が長いエコキュートでは、今回の修理箇所以外にも劣化が進んでいる可能性があります。今回がヒートポンプユニット側の修理であれば、同じ年数使っている貯湯タンク側でも今後不具合が出る可能性があります。反対に、タンク側を先に修理していた場合でも、今度はヒートポンプユニット側で高額修理が発生するケースもあります。
設置から年数が経っている場合は、今回の修理だけでなく今後の故障リスクも含めて、修理か買い替えかを判断することが大切です。
HE16エラーが出たときの対処の流れ
- リモコンのエラー番号がHE16か確認する
- 残湯量を確認し、お湯の減り具合を把握する
- 沸き上げ運転中に普段より大きな音がしていないか確認する
- ヒートポンプ配管まわりに水漏れや凍結がないか確認する
- エラー前に配管工事や水抜き作業があった場合は業者へ伝える
- 電源リセット後に再発するか確認する
- エラーが消えない・沸き上げできない場合は専門業者へ相談する
HE16は沸き上げができないエラーです。タンクのお湯がなくなる前に、早めに点検を依頼することをおすすめします。
まとめ
日立エコキュートのHE16エラーは、ヒートポンプユニット側の循環ポンプ系異常を示すエラーです。
現場では循環ポンプ自体の故障と、水漏れによる基板の水濡れが主な原因です。ポンプが故障している場合は沸き上げ運転中に通常より大きな音がすることがあります。水漏れが原因の場合はポンプ自体は正常なことが多く、基板交換と水漏れ箇所の修理が必要になります。
凍結が原因の場合はポンプ本体ではなく配管や継ぎ手部分で起きることが多く、凍結を溶かすことで改善することがあります。また空気混入が原因の場合は、エラー直前に渡り配管の工事や水抜き作業があったかどうかを確認することが重要です。
HE16はタンクにお湯が残っていれば給湯や湯はりができますが、沸き上げはできません。水漏れや異音がある場合は早めに専門業者へ相談することをおすすめします。
使用年数が長い場合は、今回の修理だけでなく機器全体の状態を考慮したうえで、修理か買い替えかを慎重に判断しましょう。


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